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2007年6月17日

ガイドツアー『森の香り』:村中レンジャー

今日午後2時からガイドツアーを行いました.
今日のテーマは
『森の香り:植物の「におい」ってなに?』です.
【今日は手話通訳者による手話の同時通訳も行いました.】

森の中を散策するといろいろな香り(におい)がします.それらの「におい」は,水,土,植物,あるいは昆虫などから放たれるものです.
自然界の全てのものには意味があります.無意味なものなどありません.中でも,植物の出すにおいは実に様々で興味深いものがたくさんあります.
植物の出すにおいについて観察し(においをかぎ)ながら調べてみたい,というのが今日のテーマです.

植物のにおいって何のためにあるのだろう?
1.植物自身のため
2.昆虫のため
3.人間のため
さあ,どれなのか.

ネイチャーセンター前を出発しました.
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ドクダミ(ああ強烈),クサギ(この葉は臭い)
ミツバ(良い香り,お吸い物にどうぞ),ウマノミツバ(あまり香りはしない)
ウド(大きくなった大木は・・・)
サンショウとイヌザンショウ(動物の名が和名に冠せられている植物は役に立たない)
ムラサキシキブの花のにおい,ノジトラノオの花
ヨモギの葉のにおいと利用
ヘクソカズラ(屁糞葛)これほどすさまじい名前もない
*植物の名前は通訳にあわせて紙に書いたものを用意しました.
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ドクダミはあんなに強烈なにおいなのに,ドクダミだらけの林はにおいがあまりしません.なぜでしょう.
植物のにおいは葉が切られたときににおいを発生します.この葉を食べる昆虫は強烈な臭いに見舞われることでしょう.このような葉を食べることのできる動物は限られています.
サンショウ,キアゲハが食べます.多くの動物が嫌う植物はたくさんの葉が残されています.むしろこの葉を好きになってしまえば,逆に食料がたくさんある,という利点に転じるのです.
葉のにおいは動物に食べられることから守る防御でした.

一方,花のにおいにはよい香りをするものがあります.花は花粉を他の個体の花へ送り,よいタネをつくる大切な器官です.花粉を運ぶのは多くの場合,昆虫です.昆虫に「ここに食料(花蜜など)があるよ」と知らせます.食料を与える代わりに花粉を運んでもらうのです.
においは昆虫のためにも役立ちます.

では,人は?
人は良い香りを好み,それを楽しむために食べます.お吸い物にはミツバが入っていて,良い香りがします.日本人はほのかな香りを昔から楽しんできました.また,それが健康によいことも知っています.人間は上手くそれを使ってきたのです.
人が手入れを続けてきた里地・里山には,そのような良い香りをする植物がたくさんあります.私たちは自然の恵みが無くては生きられません.ぜひ,里山の恵みを四季を追って観察してみてはいかがでしょうか.

手話通訳者の方,皆様,たいへんおつかれさまでした.ガイドツアーはどなたでも参加できます.ぜひ,次回もお待ちしております(村レ).

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